岩松川にうなぎがいた!

朝7時30分。

場所は、岩松川の河川敷。

通称お祭り河原。

 

まだ冷たい川の水の中に、ざぶざぶ入っていく子どもたち。

まずは、講師の小山さん(岩松川漁協組合長)の指示で石ぐろ(うなぎをとる仕掛け)の周りに集まりました。

うなぎに逃げられないようにと、石ぐろにさらに網を組み合わせるという念の入れよう。

少しずつ石をはぐっていくと、

「あっ、いた!!!」

うなぎのしっぽがちょろっと見えました。

ですが、うなぎは石の間にするすると逃げ込んでいきます。

おまけに水が濁ってなかなか見えません。

 

「網を下げたらだめだよ。」

小山さんが、うなぎが逃げないように子どもたちに注意を促します。

仕掛けてある網の周囲を持ち上げるように持つ子どもたち。

 

目指すうなぎは、網の中にいるはず。

少しずつ石をはぐっていくと、ホースが出てきました。

洗濯機の排水のホースのきれっぱしのようです。

小山さんが、30㎝ほどの長さのホースの両端を抑えて

水から上げました。、

「おるおる!!」

中にうなぎがいるようです。

ホースの先を大きめの「びく」の中に突っ込むと、

中から勢いよくうなぎが飛び出してきました。

 

そんなこんなで石をはぐり続けて10分ほど、

ついに石を全部はぐり。網だけになりました。

うなぎが数匹網にかかっていました。

が、しかし!!

中にいるはずの大きなうなぎはどこかへ消えていたのです。

 

「網の端っこから逃げたんやなあ。」

小山さんは言いました。

網の周囲を持ち上げて逃げないようにしてはいたのですが、

ちょっとでも水の中に網の端が沈んでしまうと、そこからするするっと

逃げてしまうのだそうです。

しかも、そういったときうなぎは尻尾から逃げていくのだそうです。

知らなかった!!

 

小山さんたちが用意してくださっていた石ぐろを次々とはぐっている間、

子どもたちはそのあたりにいた水生生物とも戯れていました。

エビ、カニ、ハゼ、シジミ……。

思い思いの生き物を、小さな飼育ケースに入れて大事に持っていました。

 

後半は、保健センターに移動して座学です。

宇和島市教委の文化・スポーツ課の森田浩二さんが、津島町の歴史や特徴、

そして祭りなどについていろいろと解説してくださいました。

 

「これは覚えておいてね!」

といったのは、津島町にある日本一の会社のことでした。

野菜の苗を作っている日本一の会社が津島町にあるのです。

また、津島町で行われている様々なイベントのことも話してくださいました。

しらうお祭りは、子どもたちの中の何人かは聞いたことがあるようでした。

行ってみたいと思わせるイベントがいくつもありました。

 

森田さんが話してくださったことで印象的だったのは、

地元にお客さんを呼んで来ようとしたら、

地元の自分たちが楽しんでいることが大切だということ。

来てもらおうと何かをすることも大切だけど、

住んでいる自分たちが、その地元のよさを楽しむことなしにはできない。

地元の自分たちが楽しんでいることでないと、長続きしない。(文責・信藤)

 

この後、さらに小山さんが赤い素敵な服に衣装替えして登場されました。

そして、うなぎについてあれこれと解説してくださいました。

岩松川を出たうなぎは、海で日本を離れているかもしれないのだそうです。

今、いろいろと研究が進んでいるのですが、まだまだ解明されていないことがたくさんあるのだそうです。

とっても興味深い話でした。

 

最後は、子ども観光大使検定でした。

「うなぎをとるために、石を沈めて作ったしかけは何という?」

「津島町で行われているイベントを書きなさい。」

「岩松川にいる生き物にはどんなものがいる?」

といった10の問題を私が出題しました。

もちろん全員80点以上で合格しました!

 

今日も宇和島のよさをまた一つ体験した子どもたち。

次回は11月のみかん狩り体験で、吉田町に行きます。

お楽しみに!